俺の妹がこんなに可愛いわけがない 小説 感想

俺の妹がこんなに可愛いわけがない 小説 感想

読み終えた後、これほど満ち足りた気持ちになれた小説は、ワタシはこれまで読んだことはありません。
そういえるくらい、心にじわっとくる、そんなエンディングでした。
発売から時間は経っていますが、改めて、この作品に出会えたこと、
製作にかかわったすべての方々に感謝したいです。


この作品には多くのヒロインが登場し、ファンの間では、だれが一番か、
誰が自分の嫁なのか、などという話で盛り上がっています。
が、ワタシはなんといっても、京介さんが一番萌える、ぐっと来るキャラクターでした。
これは、ワタシがこの作品を好きになった理由とも関連してくるのですが、京介さんがひたむきに妹さんのために奔走する姿が微笑ましく、健気で、
思わず応援したくなる、がんばれって励ましたくなる。
ワタシ自身には妹はいませんが、兄弟姉妹の愛、というとだいそれたものですが、
それだけの想い、行動に走らせるだけの力が、兄弟姉妹の愛にはあると思うのです。

それ故に、物語の核心部分、根底に流れる社会的タブーとどう向き合うのか。
物語がより「恋愛色」を強めていくほどに、無意識を圧迫していきました。

兄妹の恋愛など、有り得ない。

この絶望的なまでに高い壁を、乗り越えるわけでもなく、ぶつかっていくわけでもなく、
あきらめるわけでもなく、本当に絶妙に、うまい具合に着地して見せた。
ワタシはそう思います。
よかったね、お兄ちゃん。そう思わず語りかけているワタシもそうとうですけど。

劇中にも出てきますが、多くの恋愛モノが、告白して、愛の成就、そして物語の終わり、となります。
が、俺妹ではそうしなかった。その後をきちっと書いた、むしろそこからが最大の山場として、盛り上がった。この流れがすごく面白かった、のと同時に、ワタシは作者の丁寧な愛を感じました。
二人がくっついておめでとう、ではすまない関係だからこそ、なおさらその後をきっちり書いて、ちゃんと落とし所まで持っていったのだと思うのです。
ヒロインの誰かとのエンドでもない、妹との禁断の道でもない、それこそ、最高に絶妙なおとしどころでした。


ワタシがこの作品と出会ったのは、アニメ版からでした。
おそらく多くの読者の方と同じでしょう。
アニメ版も(まだ一期しか見てませんが)、ワタシは好きです。
小説同様、製作チームが、少しでも作品を面白く魅力的なものにしようとしている、
それこそ泥臭いまでの努力の断片が、そこかしこから伺えます。
これからアニメ第二期も見てみようと思います。


おそらく、ワタシが読んだ初めてのライトノベル、俺妹。
中高生向け、でありながら、ワタシのような大人層でもしっかり楽しめる作品でした。
メディア展開もすごいですね。モデルという設定である桐乃さん(とバーターで黒猫さん)が
他企業のCMポスターに登場しているのを見たときは、目を疑ったものです。
それがまた小説内で言及されているのもまたおもしろいですね。

ひとつ感じたこととして、現実世界との時間の流れが密接、といいますか。
作者が執筆されている当時に流行っているものが、即座に取り入れられている。
しかも刹那的な流行モノも含んで。
たとえば、夏目漱石の小説に、明治何年に流行ったもの、などというものは、登場しません(我輩は猫であるを読む限り)。
当時の世相を反映したり、もしくは時節を説明するために、歴史的な事象について言及することはあります。
それとは違う、この表現技法は、ライトノベル特有、ということなのでしょうか。
10年も20年も読み継がれる、ということより、今、たった今、流れる時間をリアルに感じながら読む。それを念頭に書かれているのが、ライトノベル、だと感じました。
もっとも、俺妹については、これからも読み継がれる作品であってほしいとは思いますけど。


かわいくない、大嫌いだと口では言いながらついつい頑張っちゃうお兄ちゃんを見て、ニヤニヤしながら、でもほっとするような。
そんな作品です。

改めて、出会いに感謝を。

それでは、また。
今日もイイ日です。

イベント オズフェスト2013 2日目

*この書き込みは2013年5月13日に途中保存したままのものに加筆しています*

イベント オズフェスト2013 2日目

今年は都合で絵師100人展3に参加できず。
でもその代わり?オズフェスト2013に参加して来ました。

メタルオタク
メタルと聞いて想像するのが、長髪で髭を生やした、ちょっとおなかが出てる中年男性。聞いている音楽は退廃的で、攻撃的。そんな音楽を愛してしまった罪深い漢たちが、数多く集まっていました。もちろん女性も見かけましたけど、圧倒的に男性が多かったですね。ワタシもメタルが好きなので、上記の創造図と大して変わらないかもしれませんが、よくもまあ集まったものだ、と感じると同時に、同じ趣味、世界観を共有するファミリー、友達と出会えた感は、コミックマーケットなどのいわゆるオタクイベントと、まったく変わりはありませんでした。


世代を超えた音楽
特に今回はオズフェストということもあり、メインはなんといってもオジー・オズボーン氏。恥ずかしながら、オズボーン氏の音楽的功績をほとんど知らず、ただその名前のみを知っているだけのワタシなのですが、それでも、彼が伝説的なミュージシャンであることだけは知っています。
その長いキャリアでもって培ってきたファン層。たしかにちょっと年上の方々が目に付きました。それでも、若者たちに伝わるものがある。ひきつけるものがある。


伝わるメッセージ
そのメッセージが、反骨的なことであったり、強烈なことであったり、特にメタルは攻撃的なメッセージを訴えることが多いと思います。
正直、あまりお上品なものも多く含まれます。
それでも、共感してしまう、心に伝わるものがある。音楽自体が古かろうと、新しかろうと。
そのメッセージに惹かれてこの日、幕張メッセに集まったのが、ワタシを含むメタルオタクだったのです。


アニメやマンガだけがオタクじゃない。
アニメやマンガ以外にも、オタクはいます。
ジャンルは違えど、そこには強烈な自己主張があり、
情熱があり、配信したいという要求と、認められたいとう要求がない交ぜになっています。
そのエネルギーを全身に感じて、また自らの糧とする。
なかなか、メタルフェスも捨てたものではありません。

もっとも、おかげでスニーカーがおしゃかになりましたけど。


メタルオタクの皆さん、ありがとうございました。
またどこかでお会いできるのを、楽しみに。

それでは、また。
今日もイイ日です。

マンガ WOMBS 作:白井弓子 発:小学館

マンガ WOMBS 作:白井弓子 発:小学館

WOMBS 1 (IKKI COMIX)

WOMBS 1 (IKKI COMIX)


−−−妊婦だけの特殊部隊がある−−−

帯の謳い文句を目にした瞬間の衝撃はすさまじかったです。
何を言ってるんだ?と。カバーで敬礼するキャラクターも、たしかになんとなくお腹が大きいような。。。


女性が戦争で戦う、ということはもはや珍しくもなくなってきましたと思うんです。現実であれ、フィクションであれ。細身の女性が銃を振り回して男の敵をなぎ倒す。それは痛快で爽快に映ります。力の逆転、もしくは、社会的な進出の象徴というような。

では、妊婦は?妊婦になれるのは女性だけなので、これは女性にだけしかできないことです。その妊婦は戦場に出るべきでしょうか?というか、無理、愚問でしょう。私にも妊娠中の友人がいますが、これで走り回れとか言われても無理、でしょう。


行き過ぎたフェミニズム、というのとは違いますが、冷水をぶっかけられたような感覚を覚えました。正直、読んでから軽くうなされるぐらい衝撃を受けています。これほど強烈な作品というのはとても珍しい。

女性が戦う作品として私が思いついたのは、以前取り上げた、ガンスリンガーガールです。彼女たちも悲しい運命を背負って戦っているわけですが、かれらがあどけない少女だからなのか、世界観はそこまで暗くはありません。むしろ、ゆるやかに時間が流れているような感覚さえ覚えます。


一方のWOMBS、こちらはもっと悲惨で暗い印象。それはおそらくこっちは戦争で、しかもどうやら戦局はけっして芳しくない模様。もちろん作品の世界観が違うので一概には言えませんが、色々並べて比較すると面白いかもしれませんね。最近で流行っているのはガールズ&パンツァーでしょうか。


作品のタッチがいいですね。筆ペンで書いたような感じ。ちょうど、メタルギアシリーズのジャケット絵を思い起こさせるような感じのもの。これは結構好きです。


ちょっとした覚悟が読むときに必要な作品ですが、これからゆっくり読んでいこうと思います。

それでは、また。
今日もイイ日です。

ゲーム メタルギアライジング リベンジェンス 発:コナミ

ゲーム メタルギアライジング リベンジェンス 発:コナミ


待ってました、メタルギアシリーズ最新作。今回はアクション性を前面に押し出した作品ということで、かくれんぼとは違った面白さ!ということで、早速プレイしました。


もともとアクションゲームは好きなのですが、最新のゲームからは離れていたので、ちょっと戸惑いましたね。なんというか、ゲームをしているというより、やらされているような。自由度はあるけど、自由じゃない、といいますか。ほとんどお膳立てされているので、ただボタンを押すだけ、というか。(具体的には1面のRAY戦のニンジャランのあたり)。9時間そこそこでノーマルモードがクリアできてしまったのが、ちょっと意外。ワタシはただでさえのんびりなのに、10時間以内に一作品終わってしまうなんて。まあ確かにストーリーなんてあってなかったようなものでしたが。


なんて、やや否定的なことを書いてしまいましたが、別の視点から見ると、テンポよくさくさく遊ぶための、制作側の意図も読み取れます。主人公雷電をバックアップする会社の人達の説明から、敵対する勢力についての説明などは、デモムービーでもほとんど出ません。ですので、無線を自分で聞かない限り、プレーヤーはポンポン物語を進行させて、すぐにチャンバラに移れる。このテンポはいいですよね。(その代わりストーリーが置いてきぼりになりかねませんが)。ストーリーを知りたい方は無線などをどうぞ、と。


あとこれだけは書いておきたいのですが、ワタシはやはりキャラクターには日本語を喋って欲しかった。。。いや日本語音声なのですけど、口パクが英語なんですよね。まあ、登場人物みんな日本語圏の方ではないので、当然といえば当然なのですが。。。なんだか急に疎外感、違和感。。。

メタルギアの時間軸において、サイボーグだとか無人機だとかが、猛烈な勢いで進化、開発されたのが、見て取れます。しかもかなりの短期間で。あまりに早すぎて、感覚がわからなくなるのですが、後半登場する成長したサニーの姿を見て、ああこれくらい育つくらいの時間なのね、と納得(?)。機械は進化しても、人間の成長速度はそこまで変わらない、はずですからね。それで時間の経過がなんとなくわかるという。


色々べらべら書きましたが、やりこみ要素も多いので、これからまた当分は未来チャンバラごっこが続きそうです。

それでは、また。
今日もイイ日です。

マンガ ガンスリンガーガール 作:相田裕 発:電撃コミックス

マンガ ガンスリンガーガール 作:相田裕 発:電撃コミックス

GUNSLINGER GIRL 1 (電撃コミックス)

GUNSLINGER GIRL 1 (電撃コミックス)

GUNSLINGER GIRL 2 (電撃コミックス)

GUNSLINGER GIRL 2 (電撃コミックス)

GUNSLINGER GIRL 3 (電撃コミックス)

GUNSLINGER GIRL 3 (電撃コミックス)


先日完結し、最終巻が特別版仕様となっているとのことで話題となっている、ガンスリンガーガール。ワタシはずっと気になっていたのですが、手が付けられず、ずっと読んでいませんでした。が、この度ついに読み出しまして。月に1冊ずつ15ヶ月のんびり読んでいこうかな。

舞台はイタリア。様々な理由で「義体」と呼ばれる機械の体を手に入れた少女たちが、暗躍するテロ組織と対峙する。と、書くといわゆるアクションもののストーリーかな、とも思えてくるのですが、でもちょっと違うような。


第1話で簡単な舞台説明などはされるのですが、とてもさらりとしています。敵対組織が明確に示されるわけでもないし(「アルバニア人」をなぜ追うのか、とか)、「条件付け」がどんなものかも詳しくは明かされません。むしろ、そんなことは些細なことで、取るに足らない、といったような感じ。ド派手なアクションが展開される、というわけでもありません。


それでも、作品全体から滲み出てくる、悲壮感。空気が重く、ずっしりとした、まとわりつくような、感じ。


この独特の雰囲気の理由を考えた時に、思ったのですが、女の子たちのその壮絶な生い立ちと、間接的にですが、徐々に明かされる、運命。そんなものを背負い、戦う彼女たちにとっては、しかし、これが日常なわけで。そんな非日常が日常となることで醸し出される空気感が、このマンガを特徴付けているのではないでしょうか。


まだ3巻までしか読んでいませんが、面白いです。ちまちま読んでいきたいです。3巻冒頭に収録されている第12話はいいですね。ここまでで唯一血生臭くないエピソードですが、大人たちのやりとりが愉快です。


完結している作品ですが、一気に買わずに、ゆっくり読んでいくのも、大人買いのひとつです。


それでは、また。
今日もイイ日です。

映画 009 RE:CYBORG

映画 009 RE:CYBORG


そろそろ公開が終わってしまうことに気がついて、年明けに新宿まで観に行きました。見事に終電などなくなっていましたが、よかったです。

石ノ森章太郎氏の不朽の名作、の、映画化、リアニメーション。オタクとして大変恥ずかしい限りですが、原作を全く知らない状態で視聴しました。ただ、サイボーグが主人公(主人公がサイボーグ?)である、というだけで。

ワタシのような初心者でもちゃんと見られるように、ある程度の配慮がされていたのを感じました。やや説明口調になってしまってもいましたが、そこはそこ。仕方ないですね。おかげですんなり世界観を理解することができました。


世界で偶発的に発生する爆破事件。事件の容疑者、関係者たちは口々に「彼の声」に導かれたと供述している。そして証言者に振りかかる謎の死。真相やいかに!?というお話。


初めて3D映画を見たのですが、慣れないとちょっと大変ですね。ちょっと不思議だったのが、ちょうど眉間のあたり、レンズとレンズをつなぐブリッジの部分を押すと、3D効果がなくなって、スクリーンがぼやけて見える。なんかスイッチがついていたのでしょうかね。クイッてする度に画面がぼやけて、なんだか不思議でした。


結構いまさらな感じもしますが、音響が心地よかったです。やはり映画は映画館で、ということでしょうか。3Dの映画なので、映像が浮き上がっているのですが、同時に音も立体的に感じられる空間。自宅ではどうしても、スピーカーから流れる音だけですので。それだけでも価値はありますね。

謎に満ちたストーリーは、とてもよかったのですが、惜しむらくは、何人かのサイボーグが早々と退場(失踪)してしまったこと。物語としては仕方ないのですが、あんまり活躍しないまま出番がなくなって、あれま、と。次回作とか、あるんでしょうかね。


高度に進化する人間社会。機械、技術、科学。人はどこまで進化するのでしょうか。進化の先にあるものとは?人は神へと近づくのか?人の持つ感情、思想、愛国心、人類愛を、サイボーグと共有することができるのでしょうか?なんてことをごちゃごちゃ考えながら見てましたが、エンターテイメントとして、よい作品でした。


ところで、今回の事件の後の世界って、どうなっちゃうんでしょうね。軍事・経済が完全に混乱した世界。そこから這い上がるのが人間、ということなのでしょうか。ふむ、深いですね。


せっかくなので原作も見てみたい、と思いつつ腰が引けそう。じっくりいきましょう。今年も始まったばかりです。


それでは、また。
今日もイイ日です。

2013年 所信

遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。

2012年、もはや過去となってしまいましたが、過ぎてしまうと名残惜しいのは当然ですね。


今年もおもしろい作品、心を打つ作品に出会えることを願いつつ。


それでは、また。
今日もイイ日です。